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コモ湖畔で優雅に暮らす社長夫人からコモ地方郷土料理を習う

2013.10.05 (Sat)

ミラノからスイスに向かって車で40分。その絵画のような風光と美食を求めて世界中からの避暑客が集まるリゾートエリア、コモ湖があります。
ここには、贅を尽くした中世の貴族の館が数知れず残され、またセレブなサッカー選手や映画俳優の別荘あり、ハリウッド映画が撮影されたロケ地ありと、話題には事欠かない場所なのです。

いわば大観光地なのに、派手な看板もなければ品の悪い観光土産屋の呼び込みも見当たらず、大自然がそのまま残された、自然・歴史・優雅さの3拍子がそろったとびきり上等なパワースポットとも言えます。


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コモ湖畔には、歴史ある小さな町が点在していてそれぞれがとても美しいのです

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スイス国境はもう目と鼻の先。コモ湖からアルプスの山々を臨むことができます。


そのコモ湖を一望に眺められる丘の上の瀟洒な家に、ガブリエラ夫人はご主人様と二人で暮らしています。
ご主人は化学薬品系の会社を設立して昨年でちょうど25周年、不況が暗く影を落とすイタリアにあって、会社は優良企業で経営は安泰、娘さんご夫婦(4人の子供あり!)が後継者として腕を振るう、傍からみれば人もうらやむような素敵なご夫妻なのです。

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共に人生を歩み年輪を重ねた尊敬すべきご夫妻


そのシニョーラ・ガブリエラをコモ湖畔の家にお訪ねして、今日はコモ地方の郷土料理を教えていただけるとあって、朝から勇んで出かけました!

今日教えていただけるのは、

1.ブレザオーラのレモンソース青りんご添え
2.ポルチーニ茸のサラダ
3.ミッソルティーノとポレンタ
4.リゾのペルシコ添え
5.コモ地方のパンケーキ、ザバイオーネ添え


1.ブレザオーラのレモンソース青りんご添え

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ブレザオーラは、北イタリアのバルテリーナ地方が発祥の地。山地には牛が多く、その地方の牛の肉を塩や胡椒をまぶして半乾燥しながら熟成させた保存食です。それを薄くスライスした上に、アグレット(オリーブオイル:レモン汁を3:1+塩+胡椒)と呼ばれるレモンソースをかけます。

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その上から地元産のクルミを砕いてぱらぱらっとかけます。

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青りんごを薄くスライスしてのせてできあがり!

ブレザオーラと言えば、ルッコラとパルミジャーノチーズのスライスをのせて食べるのが一般的ですが、この食べ方はブレザオーラのコクのある塩味と、レモン、青りんごの酸味と甘みがほどよくマッチしていて新しい発見でした。


2ポルチーニ茸のサラダ

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イタリアの秋の食材の超主役、ポルチーニ。独特の香りと食感は、秋にはなくてはならないキノコです。
人工栽培ができず、自然発生のみの収穫しかできないのは、日本のマツタケと同じです。ゆえにとても高価。
純イタリア産は希少、最近はポーランド産が多いということですが、外国からの供給に頼らざるを得ないところも日本のマツタケと事情は似ています。


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フレッシュなポルチーニは生食が絶品です。薄くスライスして・・・


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グリーンが綺麗なサラダリーフの上にスライスしたポルチーニをのせます


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その上から、ガブリエラ夫人お手製のオリーブの塩漬けと、グラノパダーノチーズの薄くスライスしたものをのせます
この季節にしか食べられない、とても贅沢な一皿です。


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アンティパスタが2品できたところで、まずはスプマンティの白ワインで乾杯!



3ポレンタのミッソルチーノ添え


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ミッソルチーノはコモ湖産の魚。これに塩をして干物にしたものがこちら。
日本の干物を思い出しました。


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これを薄い酢水で洗います。干物洗いは日本ではあまりやらないですが、外に長く干してあったので消毒の意味もあっての酢水なのでしょう。

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干物を強火のフライパンの上で焼きます。この干物の焼けるにおい、白いご飯がほしくなってくるのは日本人の性ですね・・

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こんがりと焼きあがった干物。長期熟成タイプの干物独特の香りは、日本の「くさや」の焼きあがった匂いとそっくり!これは日本酒がほしくなってきました・・

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コモ地方ではこの干物に、とうもろこし粉で作る主食「ポレンタ」を合わせるそうです。
ポレンタは本来調理に時間と手間がかかるものですが、最近ではクイックポレンタ粉が出回っています。

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塩を入れた湯をわかし、そこにポレンタの粉を少しずつ入れ、泡だて器でどんどんかき回します。焦げないように弱火で!

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だんだん固まってくるのでミルクを少し足し、弱火にして10分ほど加熱します。この時なべ底が焦げ付かないように時々様子をみてかき回すのを忘れないように!


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本来のポレンタは1時間近くかき回し続けなければならいものですが、こちらの楽ちんポレンタの粉は、10分でできあがり!

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できあがったポレンタの上に、先ほどの干物の身を少しずつのせていきます

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ポレンタとミッソルティーノ添えのできあがり!ポレンタの黄色が綺麗です。
干物とポレンタという組み合わせは初めていただきましたが、干物と白ごはんに通じる素朴な味がさっぱりとしていて、パクパクと完食してしまいました!


ご夫妻は子供時代に第二次世界大戦を経験されています。
イタリアは日本同様敗戦国であり、食糧難の厳しい時代を生き抜かれてきたことは、日本の戦争経験者世代と同じです。

ポレンタは、その食料のない時代のパンの代替食でもあったそうです。
おかずの魚は10人の大家族に1匹のみ。なので、家族の真ん中に魚を釣るして、ポレンタをつまんでその魚にこすりつけ、味を少しだけ移して大量のポレンタで空腹を満たしたそうです。

イタリア料理というと、陽気で明るいイメージがありますが、辛い時代を経ての今があるのです。


4 リゾとペルシコ

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ペルシコはコモ湖に住むスズキ科の淡水魚。身がたっぷりとした綺麗な白身の魚です


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パン粉と小麦粉を混ぜた衣をまぶして・・

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バターとオイルを半々に入れたフライパンで、炒めるように軽くカラリと揚げます

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リゾはかためにゆで上げます

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フライパンにバターを入れ溶かし、セージの葉を2,3枚入れて香りを移します。そこにゆであがったリゾを入れてバターとセージの香りたっぷりに炒め、塩加減を調節します

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リゾの上にペルシコをのせてできあがり!

リゾをゆでてからバターで炒める調理方法はあまり見たことがありませんでしたが、リゾットよりもお米がふっくらと仕上がっていて日本の白米に近いような気がしました。そして、バターとセージの風味がリゾにしっかりと染み込んでいるのがとても美味しかったです。

カラリと仕上がったミッソルチーノは癖のない上品なお味で、このリゾとは好相性です。塩だけでとても美味しくいただきました。


4.コモ地方のパンケーキ ザバイオーネクリーム添え

イタリアには地方ごとに個性の違うパンケーキがあります。クリスマスに食べるミラノのパネットーネは有名ですが、ベネト州に行くとパンドーロという名前になり、違う特徴を持ったクリスマスケーキになります。

今回いただいコモ地方のパンケーキは、とても面白いんです!
ケーキの中からオリーブの木が出てくるのですから!

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焼く前に、生地の中にオリーブの木の小枝を入れているようです。オリーブの花言葉は「平和」。そして鳩がオリーブの小枝をくわえて戻ってきたきたことで、洪水の終わりを知ったノアの方舟の話は聖書の中に出てくる有名な話ですね。イタリアにおいてオリーブは、歴史的にも文化的にもなくてはならない植物です。

けれども意外なのは、オリーブやオリーブオイルがイタリア全土に行きわたるようになったのは、比較的最近のことなのです。道路の整備や流通の進歩があってこそ、南イタリアの特産品であるオリーブは北イタリアにも来るようになりましたが、それまでは北イタリアでは入手が大変困難なものでした。
そのため、北イタリア料理ではオリーブオイルは使われず、今でもバターで仕上げる料理がとても多いのです。


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ザバイオーネクリームを作ります。
なべに卵黄4つ、砂糖大さじ4、シチリア原産のお酒マルサラ種酒をお好みで入れ、湯銭にしながら全体がもったりするまでハンドミキサーで攪拌します。

とろ~りとろけるクリームをパンケーキにつけていただきます!
ケーキがしっとりと甘い濃厚なベールをまとい、一口食べれば幸せに包まれます。この際、カロリーのことは忘れましょう。


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イタリアでは娘が嫁に行くときに、食器のセットを母から娘に送る習慣があるそうです。
このお皿は、ガブリエラさんがお嫁に来るときに、お母様からプレゼントされたもの。使わずにこのように美しく飾られていました。この皿を見るたびに、今は亡きお母様のことを思い出すそうです。


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ご主人様は歴史への造詣がとても深く、歴史的に大変価値のあるコレクションをお持ちです。
こちらは、13世紀ごろのイスラム寺院の壁画の一部だそうです。


本当に素敵なお二人の生活を垣間見せていただきなが、コモ地方の郷土料理を習うことができて、こんな風に年齢を重ねることができたら素敵だなあと心から思った1日でした。

ガブリエラ夫人だけでなく、ご主人様も同じようにキッチンに立ち、日ごろの料理の腕前を披露してくださったことがとても印象的でした。

食にこだわりを持つ、文化度高いお二人が、どうぞいつまでもお元気でいらっしゃいますように!






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17:04  |  イタリアンマンマレシピ  |  Trackback(0)  |  Comment(0)
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